コーヒーの基礎知識

主要なコーヒー豆の種類はアラビカ種とロブスタ種に大別されます

アラビカ種は主にレギュラーコーヒーとして飲用されますが、ロブスタ種はアラビカ種に比べて風味と苦味が強く、安価で低品質のため、インスタントコーヒーや加工用コーヒー飲料、量販用のブレンドコーヒー豆などによく使われています。

コーヒー豆は酸化によって風味が劣化します

コーヒー豆は焙煎直後より表面の酸化が始まり、空気や水分に触れる事で酸化が一層進行します。酸化が進むとコーヒー豆の風味は損なわれ、えぐみ(コーヒー自体が持つ独特の苦味とは異なります)が口内にいつまでも残る不快な味わいに変化します。

よってコーヒー豆を保存する場合、密閉状態で乾燥した冷暗所(長期保存時は冷凍庫)に保管します。また、挽き豆の状態だと豆の表面積が大きくなるので早く酸化します。なお、密閉状態のままでも酸化は進行しますので早めに消費して下さい。

焙煎直後のコーヒー豆は次第に風味が豊かになります

新鮮なコーヒー豆は、豆の表面から炭酸ガスを放出しながら次第にまろやかな風味へと変化しますので、焙煎直後よりも数日置いたコーヒー豆の方が美味しく感じるかもしれません。味わいの変化を日々楽しめるのも新鮮なコーヒー豆の利点です。

コーヒー豆の賞味期限は焙煎後3週間以内が目安です

コーヒーを美味しく味わうには、豆の状態だと常温保管で焙煎後2~3週間、冷凍庫保管で4~6週間以内が消費の目安です。市販のコーヒー豆を購入時、賞味期限は未開封状態の場合を指しますので、開封後は酸化が急速に進行して風味がすぐ劣化します。

もしコーヒー豆の品質自体を無視するなら、消費期限はカビが生えるまで大丈夫ですがもはやコーヒーとは呼べません。よくディスカウント店でプラ袋に入った挽き豆のコーヒーを見かけますが、既に風味が劣化しているため品質面ではオススメできません。

コーヒー豆はブランドや価格よりも鮮度が大切です

ブルーマウンテンNo.1やハワイコナのような高級コーヒー豆でさえ、酸化が進むと美味しくなくなります。逆に、高級なコーヒー豆でなくとも焙煎したてのコーヒー豆をドリップすれば、豆が驚くほどよく膨らみ風味が豊かなコーヒーを味わえます。

コーヒーの美味しさを決める割合は、生豆70%、焙煎20%、ドリップ10%とも言われるほど元の生豆が影響するため、コーヒー豆に一定の品質は必要です。コーヒー豆は自家焙煎店で入手するのが確実ですが、必ず焙煎日を確認しておきましょう。

コーヒー豆はドリップ(抽出)時に適量を消費しましょう

コーヒー豆の鮮度や品種にもよりますが、通常コーヒー1杯150gのドリップに必要なコーヒー豆は約10~12gです。2杯分以上を一度にドリップする場合は、1杯につき約8g程のコーヒー豆を追加しておきます。

ドリップ時は、コーヒー豆全体に湯を含ませて蒸らした後、ドリッパーからコーヒーポットに落ちきるまでを3~4回繰り返した時に必要なドリップ容量になるよう、一度に注ぐ湯量を調整します。最後は、湯が落ちきる前にドリッパーを外して残りは捨てます。

ドリップ後のコーヒーは保温による再加熱を避けましょう

特にコーヒーメーカーの場合、保温状態のままだと風味が飛んで酸化するので、すぐに電源を切っておきます。全ての湯が落ちきる前に電源を切り、ちょっと熱いですがついでにペーパーも除去すれば、余熱でドリッパーが乾いて掃除する手間が省けます。

なお、冷えたコーヒーをどうしても温めたい時には、電子レンジか湯煎で手早く加熱すれば、コーヒーメーカーで保温するよりも美味しく頂けます。牛乳を入れて温めるなど、工夫次第で更に美味しく頂けます。